ブログへ訪問していただきまして、ありがとうございます。
堺市いたわり健康院 さかい快福整体堂の市川 猛(いちかわ たけし)です。
本日のテーマは、脳の活性化と運動の関係についてお届けします。
世の中には、ジョギングやトレーニングジム、水泳、スポーツなど、積極的に運動をされている方。
一方で、運動はいい事と分かっていても、疲れる・面倒・長続きしない・時間がないなど、運動に対して消極的な方。
二極化といっても過言ではないでしょう。
ちなみに私は後者、運動に対して消極的です。
そんな私ではございますが、約20年健康業界に携わると、様々な情報に目を通す機会が多くなります。
健康のためには運動が必要ということを頭で理解をして、運動を取り入れようと意識が変わりました。
今ご覧くださっているブログでは、過去の私と同じような運動嫌いな方にこそ読んでいただきたいと思っています。
運動は、私たちにとって多くの素晴らしいメリットが存在します。
- 集中力の向上
- 記憶力の改善
- 想像力の向上
- モチベーションの向上
- 社会的な側面での役割
などがございます。
さらに、運動はストレスの軽減や幸福感にも良い影響を与え、うつ病や不安障害のリスクを軽減する効果があるといわれています。
このように、運動には数々の恩恵が秘められているのです。
この記事では、私たちの生活の質を向上させるために、脳と運動の関係についてご紹介していきます。
文中にいくつか専門用語がでてくるため、お疲れのでないように、読みすすめていただくと幸いです。
運動は脳の各領域の連携を強化する
脳の機能の良し悪しは、各領域の連携の質によって決まります。
日常でたとえられる例として、ピアノの練習をする場面を考えてみましょう。
最初にピアノの前に座ると、視覚情報として、白と黒の鍵盤が脳に入ります。
次に、脳は「弾く」という指令を出し、音が出ると脳は耳から情報を受け取ります。
その後、次の鍵盤を押すという行動を繰り返してピアノを演奏していきます。
これらの処理は、それぞれの脳の領域が担当しています。
・視覚的情報を処理する領域
・指の動きを制御する領域
・音を聞く領域
などです。
このとき、各領域の連携がスムーズであればあるほど、上手にピアノを演奏することができます。
継続してピアノの練習をする事で上達するように、運動には脳の連携を強化する効果があります。
要するに、運動をすると脳のパフォーマンスが向上するということです。
運動は『ストレス』を低減させる
身体を動かすことは、不眠症や自律神経失調症などのストレス等による疾患予防に効果的だとされています。
辛い出来事や脅威を感じると、脳はストレスホルモンであるコルチゾールを、副腎を刺激して分泌します。
コルチゾール濃度の上昇により、血中のコルチゾールレベルが高まり、心拍数も上昇します。
これにより、身体はストレスを感じる状態になります。
さらに、このストレス状態が脳に刺激を与え、コルチゾールの増加を引き起こす悪循環に陥ることもあります。
ここで重要なのは、脳内にある海馬(かいば)です。
海馬は記憶を統制するだけでなく、感情を抑制するブレーキとしても機能しています。
つまり、海馬が身体をストレスから守ってくれるのです。
しかし、海馬の細胞は過度のコルチゾールにさらされ続けると死滅してしまいます。
それを防ぐために、身体を動かすことで海馬を強化することが重要です。
海馬の救世主ともいえる運動は、ストレス反応にブレーキをかけることで、ストレスに対する身体の抵抗力を高めてくれます。
日常に運動習慣を取り入れることで、ストレスへの対処能力が向上し、充実した生活を送ることができるでしょう。
運動は『集中力』をアップさせる
運動によって脳にもたらす効果の一つに、集中力のアップが挙げられます。
では、まず集中とはどのような状態なのかを考えてみましょう。
集中を簡単にご説明すると、周りの物事を気にしないことです。
集中できている時は、頭の中の「前頭葉」という部分が活躍しています。
前頭葉は情報の処理を担っていますが、周囲からの情報が多いと処理しきれず、集中力が切れてしまいます。
しかし、前頭葉が運動によって活性化されることがわかっているのです。
身体を動かすことで、周囲からの情報をスムーズに処理できるようになり、集中力が高まります。
さらに、この集中力には幸福感を得られる神経伝達物質、ドーパミンの分泌も関与しています。
ドーパミンの特徴として、現在の活動を続けたくなるという効果があります。
たとえば、面白いYouTubeを見ていると、次々と続きを見たくなり、止められなくなることがありませんか?
これは、ドーパミンの分泌が影響しているのです。
そのため、集中したい時には、ドーパミンの性質を利用することがおすすめです。
ドーパミンは、運動直後から分泌量が上昇し、数時間継続するといわれています。
つまり、集中したいことに取り組む前に身体を動かすと良いのです。
日常的な運動習慣を取り入れることで、より効果的な集中力を身につけ、仕事や勉強、創造的な活動において優れたパフォーマンスを発揮することができるでしょう。
運動は『気分の落ち込み』を防ぐ
運動で気分を晴れやかにし、それがうつ病を防ぐ効果があることがわかっています。
その効果には、ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンという、3つの神経伝達物質が関係しています。
- ドーパミンは分泌されることで気分を高め、意欲や活力がみなぎることによって気持ちの落ち込みを防ぎます。
- ノルアドレナリンはドーパミンと同様にやる気や集中を促す物質です。
ノルアドレナリンが不足すると気分が落ち込み、疲労感を感じることがあります。
逆に、過剰に分泌されると興奮しすぎて落ち着きがなくなってしまいます。 - セロトニンは「興奮した脳を落ち着かせる物質」です。
悩みや不安を和らげ、心を落ち着かせる作用があります。
これらの3つの神経伝達物質は、身体を動かすことによって分泌量が増えるとされています。
さらに、運動によって生成される脳内物質として、BDNF(ブレインダーバリューファクター)という物質が存在します。
BDNFとは「脳由来神経栄養因子」と呼ばれるタンパク質のことで、脳の細胞が傷ついたり死滅したりしないよう保護してくれる物質です。
例えば頭を打った時に分泌されます。
BDNFは新しい細胞の成長を促し、脳の細胞間のつながりを強化し、細胞の老化を遅らせる効果もあります。
つまり、身体を動かしてこれらの物質をたくさん分泌させることで、気分の落ち込みから身を守り、うつ病を予防することができるのです。
運動には様々な形態がありますので、自分に合った方法を見つけて取り組むことが大切です。
例えば、軽いウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、心肺機能の向上や脳への酸素供給を促します。
また、ヨガなどのストレッチや筋力トレーニングは、身体の緊張を解きほぐし、リラックス効果をもたらします。
さらに、グループでのスポーツやダンスなどの交流を伴う運動は、社会的なつながりを築くことで精神的な健康をサポートします。
少し話がそれますが、運動は社会的なつながりを強化し、交流やコミュニティ参加を促進する重要な手段として利用することができます。
具体的には、地域のスポーツクラブやフィットネス施設に参加することで、同じ趣味や目標を持つ仲間との交流が社会的なつながりを実現できるでしょう。
人見知りで、そうした交流が苦手な方(会話をしなくても)でも、一人で運動をおこなうより、みんなと同じ空間で運動をする方が刺激(張り合い)があって、いいでしょう。
また、地域のイベントやチャリティー活動に積極的に参加することも、社会的なつながりを広げる良い機会です。
運動を通じて共有される経験や目標は、コミュニティの一体感や連帯感を生み出し、地域全体の健康と幸福に寄与します。
色いろと書かせていただきましたが、自分の目標やスケジュール、体力に合わせて無理なく取り組むことが重要です。
日常生活に運動を取り入れ、気分の落ち込みを防ぎ、心身の健康をサポートしましょう。
運動は『記憶力』を改善する
現実的な話し、脳は年齢とともに少しずつ縮んでしまいます。
脳の大きさは25歳ごろまでがピークであり、その後は徐々に縮小してしまうといわれています。
そのため、脳細胞の「死滅」が新たな細胞の「生まれる」よりも優位になってしまいます。
また、脳内の記憶を統括している海馬も年齢とともに縮小してしまいます。
その結果、年齢を重ねるにつれて物覚えが悪くなってしまうことがあるのです。
しかし、これらの進行を遅らせるだけでなく改善する方法が存在します。
それは「週に3回、40分間の早歩き」です。
この運動を行うことで、先ほどご紹介をしたBDNF(ブレインダーバリューファクター)の生成が促され、それによって海馬の成長が刺激されます。
ある研究データーによると、この運動を一年続ければ、海馬が2%上昇するというデータがあります。
また、運動は遺伝子の老化を抑制することができるともいわれています。
年齢とともに身体の機能が衰えることで、器官の老化も進行してしまいます。
運動を行うことで、遺伝子の老化を防ぎ、身体の衰えを抑えることができますが、一つ注意が必要です。
「過度な運動や疲労を感じるほどの運動は逆効果」となることがあります。
無理は厳禁ということです。
そのため、これまで運動の習慣がなかった人は、軽い負荷のウォーキングなどから始めることをおすすめします。
徐々に運動の強度や時間を増やしていくことで、脳の健康を保ちながら記憶力の改善につなげることができます。
運動は、脳の健康維持と老化の予防に不可欠な要素です。
日常的に運動習慣を取り入れて、脳のパフォーマンスを最大限に引き出しましょう。
運動は『創造性』を高める
運動することには、人間の発想を豊かにする効果もあります。
実際に、歩きながら考えるとアイディアが出やすいという実験結果もあります。
運動をするとアイディアが湧きやすくなる理由は、脳内の「視床」という部分の活動が活発になるからです。
視床は、私たちの視覚情報や音、温度など、脳に伝えるべき情報を選別する役割を担う器官です。
例えば、多くの店が並ぶ街を歩いている時、自分に関連するものに意識が向くことがあります。
しかし、周囲の情報すべてに意識を向けてしまうと、普通の生活ができなくなってしまうため、視床は選別を行っています。
視床が正常に機能するためには、ドーパミンが重要な役割を果たします。
適量のドーパミンが分泌される状態であれば、視床は正常に情報を選別することができます。
創造力を引き出すためには、運動を通じて意図的にドーパミンの分泌量を増やすことが必要です。
日常生活に運動を取り入れることで、創造性を引き出し、新たな視点から物事に取り組むことができるでしょう。
運動は『老化』を遅らせる。
正しい運動習慣を持つことは、健康的な老後を迎えるための鍵となります。
年齢を重ねると、身体の機能が衰え、老化が進行していくのは避けられない事実です。
しかし、運動を積極的に取り入れることで、老化の進行を遅らせることができます。
運動には様々な効果がありますが、老化を遅らせる要素として以下の点が挙げられます。
・運動は筋力や骨密度を維持・増加させる効果があります。
加齢とともに筋力や骨の強度は低下してしまいますが、適切な運動を行うことでこれを改善することができます。
・運動によって心肺機能が向上し、循環器系の健康を維持することができる。
心臓や血管の健康を保つことで、老化に伴う病気や症状のリスクを減らすことができます。
・代謝の向上にも効果的
代謝が活発になることで、体内の老廃物の排出や栄養素の吸収がスムーズに行われ、健康な状態を維持することができます。
・ストレスの軽減
ストレスは老化の原因の一つであり、適度な運動は心身のリラックス効果をもたらし、ストレスを軽減することができます。
・脳の健康にも関与
認知機能の維持や向上、記憶力の改善など、老化による脳の衰えを抑制する効果があります。
このように、運動は単なる身体の動かし方だけでなく、全身の健康を促進するための重要な要素です。
人それぞれの運動習慣を持つことは、老化の進行を遅らせ、健康的な老後を迎えるための鍵となります。
日常生活に運動を取り入れ、健康な身体と心を維持しましょう。
少しの運動でも十分価値がある
最後のセクションになります。
私たちは、運動といえば長時間の激しいエクササイズや厳しいトレーニングを想像しがちですが、実は少しの運動でも大きな価値があります。
塵も積もれば山となる。そのようなイメージです。
ここでは実際に私がおこなっている運動を、ご紹介させていただきます。
・極力、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用する(3階くらいでしたら階段を利用しています)
・速歩き
・極力、自動車を使わない。自転車か徒歩を優先。
・自転車は足腰の筋トレという認識で乗っています。
・階段を一段飛ばしで昇る(足腰の筋肉を鍛える)
・エネルギーの中心となる場所、丹田(たんでん)を意識しての深呼吸
・見知らぬ街を散策する(60~90分くらい歩きます)
今、ご覧くださっている時点での私の年齢は49歳です。
50代、60代、老後の備えのために、40代に入ってからコツコツと足腰を鍛えるようにしています。
これらの積み重ねは、代謝の活性化や筋力の維持、心肺機能の向上など、身体全体の健康を意識したうえでの運動の取り組みです。
筋肉の貯金をためる。そんなゲーム感覚で楽しんでいます。
このように日常のちょっとした運動でも十分に価値があることを忘れずに、日常生活に積極的な身体活動を取り入れていただければ幸いです。
最後になりますが、もしよろしければブックマークへのご登録やフォロー、あなたの周りでこのブログが必要な方がいらっしゃいましたらシェアをお願いします。
お読みいただきまして、ありがとうございました。