スマートフォン(以下スマホ)の急速な普及により、首こり・首痛で悩む方が増えてまいりました。
ある調査によると、7000万人を超える方がスマホを使っているようです。
今の時代はスマホで何でもできますから、時間さえあればスマホに手を伸ばしてしまう方が少なくありません。
あなたは1日に何分(何時間)スマホを見ていらっしゃいますか?
便利になった反面、情報過多やSNS疲れといった問題もございますよね。
さかい快福整体堂にも、首こりや首痛でお悩みの方からご依頼をいただくようになりました。
まだ首こりとスマホの関係が周知されていない2010年頃は、デスクワーク(パソコン作業)や猫背などの姿勢不良が原因で、首の不調を感じていらっしゃると思っていました。
しかし、首こりのご依頼が増える状況を考えて、これは今までとは違った原因があると思うようになりました。
そこで、いつもおこなっている初回のカウンセリング内容を変えてみました。
どんな内容かと申し上げると、「スマホをよく使いますか?使うとすれば1日何分くらいですか?」というご質問です。
実際にスマホを使う動作もしていただくこともございました。
そこで分かったのは、スマホを見る目線(うつむき姿勢)・力みすぎ・座る姿勢が悪い。
この3つでした。
それぞれ、ご説明させていただきます。
うつむき姿勢と首こり
私たちが日常生活を送る中で、料理・掃除・勉強など、さまざまなうつむき姿勢がございますよね。
いまご覧くださっているページでは、パソコン作業とスマホのうつむき姿勢を比較したいと思います。
パソコン作業はうつむき姿勢になりがちですが、スマホと比べるとパソコン作業の方がまだマシだと考えています。
理由として、ほとんどのパソコン作業は机の上でおこなうからです。
ちなみにパソコン作業をされる方の場合、今までなら肩こり(あとは頭痛)のご依頼が断トツで多かったのですが、近年は首こりでお困りの方も増えてきていらっしゃいます。
そうなる背景はスマホの普及により、通勤時間やご自宅でスマホを見る時間が増えたからだと考えます。
話しをもとに戻して、スマホの使い方についてお話ししましょう。
机の上でスマホを見ることもあると思います。
しかし、電車やバスの中で座っている時・公園のベンチに座っている時・ご自宅のソファーなど、机のないところでのスマホの使い方はどうでしょうか?
おそらく腕が疲れないように、ふとももの上でスマホを見られているのではないかと思います。
ぜひ、ためしていただきたいです。
机の上と、ふとももの上とでは首のうつむく角度が違うことがお分かりだと思います。
またスマホの場合は横を向いて(寝そべって)見ることもできるため、このような姿勢も首の筋肉に負担がかかってしまいます。
力みすぎ
意外と気づいていらっしゃらない方が多い「力みすぎ」。
どこが力んでいるのかといいますと、手首・肩・そして…首です。
なぜ力むのかというと、まず一つ。
画面の小さいスマホはしっかり固定をしないと見づらいからです。
あともう一つ個人的な意見として、スマホを落としてしまうと故障の原因となり、修理をすれば予期せぬ代金がかかるのと修理内容によってはしばらくスマホを見れなくなります。
そうなることを未然に防ぐ意味でも、無意識に力んでしまうと思うのです。
ご察しのとおり、力むということは筋肉が固くなります(収縮します)。
筋肉が固くなると、それが首こりや首の痛みにつながります。
座る姿勢が悪い
うつむき姿勢で座る姿勢が悪い。
そうなると首こりや首痛を助長してしまいます。
これを柔道でたとえてみると、技あり2つで合わせ技1本のように首の筋肉にすごく負担がかかるのです。
具体的にどんな座る姿勢が悪いのか、ご説明いたします。
こちらの画像をご覧ください↓
このように”浅く“座る姿勢です。
電車や公園のベンチなどでも浅く座っている方をよく見かけます。
なぜ浅く座る姿勢が悪いのかというと、本来座る際には骨盤を形成する座骨(ざこつ)で座らないといけないからです。
文字どおり座る骨と書いて座骨(ざこつ)。
漢字には意味があるのですね。
実は浅く座っている時は、座骨ではなく仙骨(せんこつ)で座っています。
座骨と仙骨で何が変わってくるのかというと、背骨の湾曲(生理的湾曲)に差がでてきます。
骨盤の上には背骨がそびえ立つようにして、私たちの体を支えてくれています。
背骨は定規のようにまっすぐではなく、ゆるいS字を描くように構成されています。
これを生理的湾曲と呼びます。
座る姿勢が悪い(浅く座る)と、背骨の生理的湾曲に影響をおよぼしてしまいます。
積み木やおもちゃのブロックでも土台が悪い(傾く)と、その上に置く積み木やブロックは不安定になりますよね?
土台が安定していると上も安定し、高く積み上げることができます。
それと同じように体の土台となる骨盤の中でも、どこを意識して座るのかが大事なのです。
座骨で座る:安定する背骨の湾曲(生理的湾曲が保たれる)
仙骨で座る:不安定になる背骨の湾曲(背骨に歪みが生じます)
ここまで伝わってくださるとうれしく思います。
ストレートネックと首こり
首こりでお困りの方は、「ストレートネック」という言葉を聞いたことがあると思います。
ストレートネックとは、本来前湾している首の骨(頸椎)がまっすぐに近い状態になり、生理的湾曲が乱された状態を意味します。
ストレートネックの場合いくら首の筋肉をゆるめても、うつむきの姿勢や座る姿勢を見直さないことには、生理的湾曲を取り戻すことはむずかしいでしょう。
ただ努力をしていただいて正しい位置(座骨)で座っても、元のわるい姿勢を体が覚えてしまっているため、もしかするとしんどいかもしれません。
その場合は骨盤を含む背骨の矯正を受けていただき、本来あるべき姿勢を覚えるように癖をつけていくことが必要になります。
筋トレやダイエットも、そう簡単には結果がでませんよね。
生理的湾曲を取り戻す場合も、長い目で向き合ってくださるとうれしいです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
普段何気なくつかっているスマホが、これだけ首に負担がかかっていたのかと気づかれたと思います。
でも、大丈夫です。
ページのおわりに少しさかい快福整体堂の首こり整体について、ふれさせていただきますね。
さかい快福整体堂の首こり整体は、首をもまず・首を矯正せず、腕を刺激して首の筋肉をゆるめていきます。
なぜ首をもまないのかというと、首は自律神経や血管などが集約している繊細な箇所だからです。
首こりは腕なんです。
また、必要に応じて骨盤や背骨の矯正もおこないます。
思い返せば私が20代のころ、とてもつらい首こりで困っていました。
「もう、この筋肉を取って欲しい!」と何度も思ったことがございます。
私の首こりの原因は、書類を書くとき必要以上にうつむき姿勢だったのと、筆圧が強いことから無意識に力が入っていたからです。
当時、整骨院やマッサージ店で首をグイグイもんでもらっていました。
私自身もツボ押しグッズで首を刺激していました。
けど、私の首こりは一向によくなりませんでした….
あれから20年以上経過した現在の私は、首こりを気にすることなく過ごしています。
整体もうつむき姿勢ですし、いまご覧くださっているブログを書く時も若干うつむき姿勢です。
それでも再びきつい首こりで困らないということは、姿勢を気をつけている(無意識でそうする習慣ができている)からとスマホをあまり見ないからだと思います。
ページの冒頭に、1日に何分(何時間)スマホを見ますか?と書きました。
書いた以上自分を振り返ってみると、そうですね。
基本仕事の日は、お昼休憩と寝る前くらいですから20~30分くらいです。
休みの日はユーチューブを見ることがあるため、1日1時間くらいです。
それでも、うつむき姿勢にならないように意識をしてスマホを見るようにしています。
いま、ごらんくださっているページが少しでもあなたやあなたの大切な方の参考になれば幸いです。
さいごまで読んでくださって、ありがとうございました。
さかい快福整体堂
院長 市川 猛