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堺市いたわり健康院 さかい快福整体堂 心身の不調を整える専門家の市川 たけしです。
本日のテーマは、肩関節の亜脱臼を未然に防ぐセルフケアについてお届けします。
肩関節の説明をするにあたり、どうしても専門用語がでてくるのですが、できるだけ分かりやすい説明を心がけさせていただきました。
過去に亜脱臼を経験されて、再び脱臼にならないように日常生活をお過ごしされている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ローテーターカフ(回旋筋腱板)を鍛える
肩関節の亜脱臼の癖を未然に防ぐためには、肩の安定性を高める筋肉の強化やセルフケアが大切です。
ローテーターカフとは、肩を動かしたり安定させたりするための筋肉の集まりを意味します。
ローテーターカフ(筋肉の集まり)は、4つの筋肉で構成されており、主な役割は肩の関節を支えています。
棘上筋(きょくじょうきん):腕を上げるときに働きます
棘下筋(きょくかきん):腕を外側に回すときに使います
小円筋(しょうえんきん):棘下筋と似ていますが、腕を外に回すのを助けます
肩甲下筋(けんこうかきん):腕を内側に回すときに働きます
どうしてローテーターカフが大事なのか?
肩の関節は、全身の中でも特に動きが自由な関節です。
一例をあげると、腕を前後左右に動かしたり、ぐるっと回したりするのに使われます。
それらの動きを、正確かつスムーズにコントロールをするために、ローテーターカフがしっかりと働いてくれるように、肩甲骨や肩まわり。
さらには腕などを、整体やマッサージなどで筋肉をほぐしたり、ご自身でローテーターカフの筋肉を強化したりする必要があるのです。
それでは、ローテーターカフを鍛える方法をお伝えします。
ローテーターカフ(回旋筋腱板)を鍛える方法
慣れていない、はじめのうちは、軽い負荷でおこなうようにしてくださいね。
サイド・レイズ(棘上筋の強化)
- ダンベルやペットボトル(水が入った状態)を使用
- 腕を外側にゆっくり持ち上げて、肩の高さで止める
※肩の高さで「止める時間」は、はじめはご無理のない時間で様子をみてください
※呼吸は止めず、通常の呼吸でおこなってください - 10~15回を2~3セット(個人差あり、慣れていない頃は1セットでも大丈夫です)
ダンベルセット(1㌔・1.5㌔・3㌔など、重さが異なるダンベル)があれば理想ですが、まずは水が入ったペットボトル。
あるいは、水では負荷が足らず物足りない場合は、水を抜いた替わりに砂をペットボトルの中に入れて、キャップ部分をガムテープで固定(砂が容器から出て室内が汚れないように)をして、サイド・レイズをおこなってください。
エクスターナル・ローテーション(外旋運動)小円筋・棘下筋の強化
- ゴムチューブを使用
- バンドを持ち、肘を90度に曲げ、体側に固定したまま手を外側に開く
- ゆっくり戻す動作を繰り返す
- 10~15回を2~3セット(可能な限り2~3セットおこなってください)
ゴムチューブは、インターネット検索で「ストレッチゴム 肩甲骨」や「トレーニングチューブ」で調べていただくと、商品が選べます。
そのなかでも、負荷が選べる複数のゴム(チューブ)が同封されている商品をおすすめします。
インターナル・ローテーション(内旋運動)肩甲下筋の強化
- ゴムチューブを使用
- 一つ前でお伝えをした、エクスターナル・ローテーション(外旋運動)の逆の動作になります
(今回は、肘を体側につけたまま、手を内側に引きます) - ゆっくり戻す動作を繰り返す
- 10~15回を2~3セット(可能な限り2~3セットおこなってください)
10~15回を2~3セットと、書かせていただいておりますが、あくまでも目安です。
肩関節の亜脱臼を経験された方は、負荷がかかると脱臼が心配になると思います。
ご自身の肩の状態に合わせて、無理のない範囲で、おこなうようにしてください。
ローテーターカフを鍛えた後は、肩甲骨周辺のストレッチをおこなうようにしてください。
肩甲骨周辺のストレッチ
当院がおすすめをする肩甲骨周辺のストレッチは、深呼吸を取り入れた方法です。
【おすすめする3つの理由】
① 巻き肩になりやすい生活様式だから
現代社会において、私たちの生活は、パソコン作業・スマートフォンの視聴(操作)・掃除・お料理・自転車など、両腕を前に出すことがほとんどです。
亜脱臼を経験されたことがある。
そこに、巻き肩になる日常生活がつづくことを考えた時に最適な、肩甲骨周辺のストレッチです。
② 体の後ろ側の筋肉を一気にゆるめることができるから
私たちは、体の前側よりも、後ろ側の筋肉が圧倒的に疲れやすいです。
実際に、肩こり・背中の張り・腰痛・ギックリ腰などの不調は、後ろ側の筋肉の疲労によるものです。
それらの肉体的疲労を、このストレッチで一気にケアができます。
③ 自律神経にもアプローチできるから
ヨガなどで深呼吸をするメリットは、深くリラックスをすることができるため、自律神経を構成する「副交感神経」が優位になるからです。
この深呼吸を取り入れた肩甲骨引き寄せストレッチをしていただくことで、自律神経の乱れによる体調不良の緩和につながります。
【手順】深呼吸を取り入れた肩甲骨引き寄せストレッチ
① 足を肩幅くらいに開く
② 両手を後ろで組む
③ 両腕を軽く後ろ側にテンションをかける
※強くテンションをかけると肩関節が痛くなる場合があります
亜脱臼の状態にもよるため、ご無理のないようにしてください。
④ 息をすいます
⑤ 息を長くゆっくり吐きます(お腹がへこむくらい)
⑥ 息を吐き切ったあとに自然にまかせて息をすいこみます
⑦ 息を長くゆっくり吐きます(お腹がへこむくらい)
⑧ 6と7を繰り返す
肩甲骨が内側に入る感覚や、後ろ側の筋肉が縮んだり伸びたりするのがお分かりだと思います。
こちらの動画もご覧ください↓
【正面から】
【後ろから】
【目安】
1日3回:朝・お昼・寝る前など、ライフスタイルに合わせておこなってください。
時間:1回あたり、2~3分で充分です。
無理は厳禁、気持ちがいいなぁと思う程度でとりくんでください。
ここまで、お読みいただきましてありがとうございました。
亜脱臼を経験された方にとって、将来のお身体全体のことを考えますと、できる限り自由度の高い肩の関節を目指されるはずです。
そこで、検討される選択肢として、整体やマッサージ・整骨院・鍼灸院・カイロプラクティックなどがあげられます。
次のセクションでは、各種手技療法(上記の業種の総称)がもたらす効果について、ご説明をさせていただきます。
1. 整体やマッサージなど、各種手技療法がもたらす効果
筋肉と関節の柔軟性が改善される
肩周辺の筋肉や靭帯の柔軟性を高め、関節の動きをスムーズにできます。
特に肩甲骨周りの可動域が広がることで、肩関節の安定性が向上します。
筋膜のリリース
筋膜とは、筋肉や骨、内臓、血管、神経などの身体の構成要素を包み、支える膜状の結合組織です。
この筋膜の癒着を解消することで、筋肉がスムーズに動きやすくなります。
それにより、肩まわりにかかる負担が分散されることで、亜脱臼のリスクが軽減されます。
姿勢の矯正
姿勢が悪いと、肩の関節周辺に余計な負担がかかり、亜脱臼を引き起こしやすくなります。
肩の位置や肩甲骨の動きを調整(矯正)することで、肩の関節にかかる不自然な力を軽減することができます。
血流や神経の働きを改善
筋肉や靭帯の回復力を高め、炎症や痛みを和らげる効果が期待できます。
2. 施術だけでは解決できない課題
これまで述べたように、施術には、亜脱臼のリスクを軽減する効果が期待されます。
しかしながら、以下の理由で施術だけでは根本的な解決にならないことがあります。
筋力が不足している
亜脱臼の予防には、筋力(特にローテーターカフや肩甲骨周りの筋肉)が不可欠です。
筋トレを行わないと、施術後も筋肉の弱さから再発する可能性がございます。
関節の構造的な問題
先天的に肩関節の形状が浅い、または靭帯が緩い場合、施術だけでは完全な安定性を得るのが難しいことがあります。
長期的な効果の限界
施術後は一時的に改善しても、日常生活での悪い癖や負担がつづけば、再び肩の不安定性が生じます。
これまでご説明させていただいたことを踏まえて、最善な方法を書かせていただきます。
最善のアプローチ:施術+セルフケアの併用
施術の目的
肩関節や肩甲骨の可動域の改善。および筋膜の調整。
筋トレやストレッチの効果を引き出すための土台作りの位置づけです。
セルフケア・筋トレの目的
筋肉の強化と肩関節の安定性を向上させます。
日常的な負荷に耐えるための実践力を養う位置づけです。
理想的な流れ
① セルフケア(ストレッチ)で柔軟性を保つ
→ 肩甲骨周りの動きを維持。
② 筋力トレーニングで安定性を高める
→ 特にローテーターカフと肩甲骨周辺を重点的に鍛える。
あなたにとって、通える範囲で最善な手技療法の選び方の参考にしてください。
おわりに
整体やマッサージなど、各種手技療法は肩関節の環境を整える上で有効です。
しかしながら、亜脱臼を根本的に防ぐには、筋力トレーニングと日常生活の改善を併用することが大切です。
施術を定期的に受けながら、自宅でのセルフケアやトレーニングを続けることで、亜脱臼の予防がしやすくなります。
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さいごまで読んでくださって、ありがとうございました。
堺市いたわり健康院 さかい快福整体堂
心身の不調を整える専門家 市川 たけし