ブログへ訪問していただきまして、ありがとうございます。
元自動車整備士・元社会人営業マンを経験した現整体師。
転職したことで天職にめぐりあえた、さかい快福整体堂の市川 猛(いちかわ たけし)です。
本日お伝えするテーマは腰痛の原因、仙腸関節編。
腰痛といっても、ぎっくり腰などの急性腰痛・慢性腰痛・すべり症・腰椎ヘルニアなど幅広くあり、腰痛の自覚症状がある人は、日本中で2800万人(人口の四分の一)。
もはや国民病とっても過言ではないくらい、腰痛は身近な症状として知られています。
ところが、腰痛は知られているものの、原因となると知られていないことも多いです。
よくお聞きする、腰痛原因のイメージ(知っていること)は、以下の通りです。
腰痛の原因は骨盤が歪んでいるからだと思います。
ずっと座りっぱなしで、腰に負担がかかっているから腰痛になるんだと思います
台所でよく中腰になるからかしら
運動不足だからかなぁ
代表的なものをあげてみましたが、どれも正解です。
どれも正解なのですが、もう少し踏み込んだ原因を仙腸関節にフォーカスをあてて解説していきたいと思います。
このブログが少しでも腰痛で困っている方のお役に立てれば幸いです。
仙腸関節とは?
仙腸関節は、骨盤を形成するために必要な関節です。
もう少し具体的にいうと、仙腸関節は腰椎(腰の骨のことで5つあります)を支える骨盤の中央に左右どっしりと構えている、まさに縁の下の力持ちの関節です。
サッカーのポジションで例えるとダブルボランチ。
野球ですと二遊間(ショートとセカンドのコンビ)の位置づけという説明でピンとくる方がいらっしゃるでしょう。
さて、みなさんがご存知の骨盤のイメージは、お尻を覆うような大きな土台ではないでしょうか?
それを腸骨と呼びます。
腸骨に大腿骨(ふとももの骨)がはめこむようにして股関節を形成し、脚につながっていきます。
関節でイメージしやすいのは、肩や股関節のように円を描く関節。
あるいは、肘や膝のように片一方に折れ曲がる関節だと思います。
仙腸関節は、円を描くこともなく片一方に90度以上も折れ曲がることもなく、わずか2mm~5mm程度しか動かない関節です。
肩や膝と比較すると、動かない関節であることが分かります。
この2mm~5mmしか動かない仙腸関節が↓
・何らかの要因で仙腸関節の動きが固くなる
・0.5mm~1.5mmなど動く幅に制限がかかる
・腸骨と仙骨の関節面がズレることで一部の関節面が固くなる
ことで、腰椎(腰の骨のことで5つあります)を支えることが困難になり、腰痛を引き起こしてしまうのです。
つぎのセクションでは、さらに理解を深めていただくために解説をしていきます。
仙腸関節はボディ(体幹)と脚(足首から骨盤まで)をつなぐ連結部
骨格模型を、うつぶせにしたイラストをご覧ください。
左側から、頭蓋骨→背骨→仙骨→尾骨。
これらは体の中心軸を担う骨です。
こんどは右側から、指骨(足の指の骨)→足関節(足首)→脛骨・腓骨(足首から膝までの骨)→膝関節→大腿骨→股関節→腸骨(骨盤を形成する骨の1つ)
これらは脚に関係する骨です。
ここからが大事なポイントで、
仙骨(体の中心軸を担う骨) 腸骨(脚に関係する骨) この2つの骨が交わる箇所、そこが仙腸関節です。
仙骨と腸骨が交わる箇所。つまり仙腸関節が前述した↓
・何らかの要因で仙腸関節の動きが固くなる
・0.5mm~1.5mmなど動く幅に制限がかかる
・腸骨と仙骨の関節面がズレることで一部の関節面が固くなる
ことで起こりうる代表的な体の不調は、こちらです↓
骨盤が痛む(お尻が痛いと感じる)
・デスクワーク中に、骨盤付近に手を当ててしまうことが多い
・骨盤の中央(仙骨付近)が盛り上がっているにように感じて痛い
・横になって寝ている時に、骨盤のどこかがズキッと痛む
骨盤がゆがむ
・姿勢が悪いと感じる
・スカートがくるっと回る
・裾直しをする際に、左右で長さが異なる
脚を前に出しにくい
・階段をのぼる時、どちらかの脚が上げにくい
・右 左 右 左とテンポよく歩けない
・歩き過ぎると、どちらかの脚が重たく感じる
股関節痛
・慢性的に股関節が痛い
・天気が悪いとズキッと痛む
・あぐらをかいた時、左右の脚の倒れ方に差がある
腰痛
・食器洗いや掃除機など前かがみになる家事が多くで腰が痛い
・椅子とパソコンモニターの位置が合わず腰が痛い
・力仕事で腰に負担がかかりコルセットをした方がいいと思う
ご家庭や職場、友達との会話で前述した体の不調の話しになった際、「それって仙腸関節が原因じゃないの?」という話しにはならないと思います。
まだまだ認知度が低すぎる仙腸関節。
腰痛が起こりうる原因の一つとして、仙腸関節の存在を皆さまにを知っていただきたいです。
仙腸関節の検査とメンテナンスの必要性
仙腸関節は 2mm~5mmしか動かないと前述しました。
2mm~5mmしか動かないことを日常生活で例えてみるなら、自転車のパーツであるブレーキの「遊び」が思い浮かびます。
通常は、手でブレーキレバーを握っても少しゆとり(遊び)があり、あるところを境にレバーが固くなってブレーキがかかります。
ところが、この「遊び」が何らかの要因で固くなると、いきなりブレーキがかかって車体のコントロールがむずかしくなります。
それでは危険ですよね。
これは、自動車のブレーキペダルの「遊び」にも同じことがいえます。
適切な「遊び」が、安全運転の絶対条件とすれば、通常2mm~5mm程度しか動かない仙腸関節もメンテナンスが必要というか必須です。
なぜなら人間は、20年・30年・40年・50年・60年と、ずっと同じ身体で生きていくわけですから、関節に負担がかかって当然だからです。
自転車や自動車のように故障をすれば部品を交換。最終手段として買い替えという問題ではありません。
自動車に詳しい方ならお分かりだと思いますが、20年乗り続けている車のショックアブソーバを想像していただくと、抜けそうな感覚(車体がフワフワする感覚)や、路面の振動をたくさん拾ってしまいます。
また、事故の影響によってサスペンションに歪みが生じると、4輪アライメント調整が必要になってきます。
もし、何も適切な修理をせずに車検を受けると、通らない可能性が限りなく高いです。
元自動車検査員の予測としては、まずサイドスリップテスターで「ブブー」とブザー音がして不合格の判定がでるでしょう。
サイドスリップテスターをクリアしたとしても、車体を激しく振動させての目視検査やテストハンマーでボルトの緩みを検査することで車検は通らないと思います。
自動車は走る鉄の塊。命を守るために心を鬼にして検査に努めますから、当然妥協は許さないのです。
一方で、私たち人間の健康管理は車検のように法的に絶対に受けないといけない制度はなく、定期健診や人間ドックを受けていない人もいるでしょう。
定期健診や人間ドックを受けていないから、外にでて行動をしてはいけません!とはならないのです。
仙腸関節に原因があるのか判断する方法
仙腸関節に原因があるかどうかを判断するために、どうすればいいのか?
そんな疑問が湧いてくると思います。
一般的に思いつく検査法はレントゲン。あるいはMRIでしょう。
しかしながら、こうした見解の先生もいらっしゃいます↓
よくある質問で、レントゲンやMRI等の画像検査で仙腸関節の関節機能障害を診断する事ができますか?と言われることがあります。
残念ながら、2018年2月の段階では、画像検査で仙腸関節の関節機能障害は診断できません。おそらく、今後もなかなか難しいのではないかと思っております。何故かというと、レントゲンもMRIも静止画だからです。
仙腸関節の関節機能障害は、関節包内運動の障害です。すなわちきちんと仙腸関節が動いているか、動いていないかの評価は静止画では判断できないのです。この事が、画像診断偏重である現代医療において、仙腸関節の関節機能障害を見逃がされてしまう大きな原因となり、腰痛難民がうまれてしまう大きな原因となっております。
整形外科 望クリニック 仙腸関節の評価についてより抜粋
レントゲンやMRI以外で仙腸関節に原因があるかどうか検査する方法は、カイロプラクティックや整体が候補にあがってきます。
理由として骨や筋肉に施術をおこなう専門家だからです。
しかしながら、カイロプラクティックや整体には流派みたいなものがあるため、一概に全ての先生が仙腸関節の矯正を得意としているかどうかは分かりかねます。
詳しくは、こちらの記事を参考にされてください。
さかい快福整体堂では、実際に仙腸関節を動かすことで↓
仙腸関節の動きが固いかどうか 0.5mm~1.5mmなど動く幅に制限がかかっているかどうか 腸骨と仙骨の関節面がズレが生じているのか
これら全て手によって検査をしていきます。
さらに、
・仙骨の歪み ・股関節の歪み、固さ、可動域 ・腰椎(腰の骨)の歪み、弾力性 ・側弯 ・大腰筋(体の前側にある腰にとって重要な筋肉) ・脊柱起立筋(一般的なイメージの腰の筋肉) ・梨状筋(お尻にある筋肉) ・脚の筋肉 ・膝関節、上脛腓関節、足関節
腰痛に関わる筋肉と骨格、全て検査をしていきます。
この検査の位置づけは、車で旅行に行く際に遠回りをせず最短ルートで目的地にたどり着くカーナビゲーションシステム。
それと同じように、腰痛を長引かすことなく最短ルートで快復へ向かう道しるべです。
検査結果を基に、整体業界17年以上。のべ8万6千人を超えるデータベースと照らし合わせて分析し、最短で快復できる施術をいたします。
おわりに
できるだけ分かりやすく書いたつもりが、専門用語が多くなってしまったことでむずかしかったかもしれません。
定期的に読み返すことで、より伝わりやすいように編集してまいります。
さかい快福整体堂のブログでは、これからも様々な体調不良でお困りの方の解決策となる健康情報を発信してまいります。
知って納得!腰痛の原因シリーズの今後の予定は、筋肉編(トリガーポイントの解説)・仙骨編・大腰筋編をお届けいたします。
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長文お読みいただきまして、ありがとうございました。